住んでいる場所から通える職場に転職できれば良いが、そうでない場合もあるだろう。引っ越しが伴う転職を考えているのであれば、仕事を探す時に会社の福利厚生で借り上げ社宅の制度があるか確認するのもありだ。
借り上げ社宅とは、会社が不動産業者からマンションや一戸建ての賃貸住居を借り、社員に住居として貸し出す制度である。最大のメリットは、家賃の一部または全部を、会社が負担してくれることだ。そのため、家賃の支払いの手間や、仲介業者とのやり取りの手間が一切ない。他にも例えば、住宅の設備不良がおきた場合を見てみる。通常大家さんや管理会社に連絡して、修理や交換の手続きを行うのが一般的だ。しかし社宅の場合、そのあたりの連絡も会社を通じて行う。手続きの手間や金銭的な負担も会社に任せられる場合が多い。他のメリットとして引っ越しに係る負担が大幅に軽減される、などもある。給与から家賃が天引きされる場合も、所得額が減額する為、節税につながるといったメリットも生じる。
一方社宅の最大のデメリットは、自分好みの物件を選べない点にある。具体的に見てみると、駅から近い、近隣に商業施設が多い、日当たりのよい閑静な住宅街、など個人の希望に合った物件に住める訳ではないという点である。他のデメリットとして、家賃が給与天引きの場合、所得額減額に連動して社会保障額が減る可能性があるという点である。
とはいえ、社宅は福利厚生充実の一策として取り入れている会社も多く、転職者だけでなく転勤者等の負担軽減にも役に立っている。そのため、社宅のある会社の一定数は、社員満足度が高い場合も多い。社宅の良し悪しは人によって違う。なおこちらの「社宅に住める仕事がしたい！」でも社宅のメリットとデメリットが記されているため、そちらも参考にしながら良く考えてみるといい。